Effective Modern C++の予約開始

Scott Meyersの著書『Effective C++』のC++11とC++14対応である『Effective Modern C++ (略称EMC++)』の予約が開始しました。発売は12月4日になっています。

副題は「42 Specific Ways to Improve Your Use of C++11 and C++14」、日本語だと「C++11とC++14の使い方を改善する42の方法」といったところでしょうか。

書籍『From Mathematics to Generic Programming』

おもしろそうな本が出るなぁと思ってなんとなく読んでいたら、共著者の一人がAlexander Stepanovでした。STLの設計者です。

そういえば彼の著書である『Elements of Programming (邦訳:プログラミング原論)』もまだ読んでなかった。

Boost 1.57.0リリース

Boost 1.57.0がリリースされました。

リリースノートの日本語訳を、boostjpのGitHubリポジトリで公開しています。(boostjpのGoogle Siteには未反映)

今回は大きな変更はありませんが、以下の機能拡張がうれしいですね。

  • Boost.Moveに、C++03でも使えるunique_ptrが入った。(元々Interprocessにあったものを正式化)
  • Boost.Containerに、std::initializer_listのサポートが入った。

Boost 1.57.0のリリースノート翻訳を開始します

Boost 1.57.0のBetaがリリースされ、本リリースが近づいてきているので、恒例のリリースノート翻訳を開始します。

現在、boostjpサイトは作業環境をGitHubに移行中のため、まだサイトの方に反映はできないのですが、ひとまずboostjp/siteリポジトリにMarkdownでリリースノートを書き、GitHub上のプレビューで読めるようにしようと思います。

リポジトリは以下です:

Boost 1.57.0のリリースノートは以下です:

push権限を持っていない方は、pull requestをいただければ、そのあとに権限をお渡しします。GitHub上でこのファイルを直接編集するとpull requestを作成できるので、GitとGitHubに慣れていない方でも、気軽に編集していただければと思います。

1文字の誤字修正から、気軽にご参加ください。

valarray関係の未規定仕様を報告した

C++11で追加された以下のクラスのコピーコンストラクタの仕様がなかったので、報告しました。

  • slice_array
  • gslice_array
  • mask_array
  • indirect_array

提案仕様の文言は、libstdc++のドキュメントにあったのをそのまま送ったら、Daniel Krüglerさんが「この文言はちょっと曖昧だから」と直してくれました。

現状の実装仕様としては、「コピー元のxxx_arrayクラスオブジェクトが参照するvalarrayオブジェクトを、コピー先も参照する」です。

cpprefjp 次のマイルストーンは正規表現ライブラリ

cpprefjpサイトの次のマイルストーンは、正規表現ライブラリを作成します。

そのマイルストーンを達成するためのタスクリストを、GitHub Issuesとして作ってあります。

cpprefjp/siteリポジトリのメンバになっていてご協力いただける方は、タスクの担当をご自分に設定してください。現在メンバになっていない方で、新たにご協力いただければ、担当したいタスクのところにコメントをいただければと思います。

cpprefjp更新 数値ライブラリ完了

<complex>ヘッダと<valarray>ヘッダのリファレンス作成が完了しました。<complex>は、C++14の仕様にも対応してあります。

これによって、数値ライブラリ全体のリファレンス作成が完了しました。

標準ライブラリ全体としては、全52ヘッダ中、42ヘッダのリファレンス作成が完了しています。残りは、正規表現ライブラリ、ローカライズライブラリ、入出力ライブラリです。

次に何をやるかは、現在GitHubのIssueで意見を募集しています。

私はこのあと少しの間は、boostjpサイトの作業環境をGitHubに移行する準備を行います。

Clang 3.5からはc++14オプション

これまでC++14の機能は-std=c++1yオプションで使用できていましたが、Clang 3.5から-std=c++14オプションが追加されます。(Clang 3.5のリリースブランチにマージされている)

C++14の仕様策定が完了しました

C++14のDIS(Draft International Standard)に対する各国の投票が行われ、満場一致で承認されました。各国から(主に日本から)のコメントによる文面の細かな修正が残っていますが、その作業が完了次第、ISO/IEC 14882:2014(E) Programming Language C++、別名C++14の規格が発行されます。

C++14は、2011年に発行されたC++11に対するマイナーバージョンアップです。小さな機能追加、および文面のバグ修正が含まれます。

C++14の更新内容は、以下のエントリにまとめてあります:

次はC++17です。そちらはメジャーバージョンアップになる予定で、その議論はすでに始まっています。